2010年世界選手権・第16回アジア競技大会 レースレポート
2010年世界選手権 レースレポート
◇◇Crew JAPAN ~2010年世界選手権~◇◇
10月31日~11月7日、「2010年世界選手権」がニュージーランドのハミルトン市カラピロ湖(2000m)にて行われ、日本代表として当社からは軽量級男子舵手なしフォアが12位、軽量級女子ダブルスカルで福本温子が14位という結果を残しました。
軽量級男子舵手なしフォア 佐藤・片岡 12位
軽量級男子舵手なしフォアには当ボート部から佐藤芳則と片岡勇の2名が日本代表として出場した。この種目では今年のワールドカップ第1戦~第3戦で世界の強豪国を相手に上位に入っているため、今大会でも期待が高まっていた。 予選では、スイス、アメリカ、イタリア等の強豪国に一歩及ばず敗者復活戦に回るも、敗者復活戦を順当に勝ち上がり準決勝へ進出。 準決勝では各組6クルー中上位3クルーが決勝進出できるため、どのクルーも前半から飛ばしてくることが予想されたが、日本は他国を圧倒するスピードで序盤から攻め続け500m、1000m地点を見事トップで通過。このまま決勝進出を決めるかと思われたが、中盤から後半にかけては逆に他国の猛追に合い1500m地点ではまさかの6位に転落し、そのままゴール。決勝進出のラインとなる3位には届かずBファイナル(7~12位決定戦)に進んだ。 Bファイナルでは予選で負けているスイス、アメリカ、毎年上位に進出するフランス、デンマークなどが顔を揃えた。どのチームも前半から果敢に攻める展開となり500mはほぼ横一線の戦いとなったが日本は僅かに出遅れる展開。中盤から後半にかけて先行するクルーに何度もアタックするが、僅かな差をなかなか埋めることができず、1500mではなんとか5位に浮上するも最後は力尽き6位でゴール。全体では12位という結果となった。 2012年のロンドンオリンピックへの出場権を獲るためには、来年2011年の世界選手権(スロベニア:ブレド)で11位までに入賞しなければならないため、今大会の12位という結果は決して満足できるものではないが、強豪国との差は以前より縮まっており、オリンピック出場権獲得に期待が高まっている。今後の日本代表「Crew JAPAN」の活躍に期待したい。 |
世界選手権 男子軽量級舵手なしフォア(佐藤・片岡) ミーティング
世界選手権 男子軽量級舵手なしフォア(佐藤・片岡) けり出し
漕手コメント | ||
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「今回の世界選手権では、最終順位12位という厳しい結果でした。 ワールドカップの課題点を国内合宿で修正し、千葉県小見川などで十分な波対策を行なった上で、今回のレースに臨みましたが、ヨーロッパ選手権を経てニュージーランドに乗り込んできた欧州勢の進歩はめざましく、善戦はしましたが、力の差を見せつけられました。 来年の世界選手権で11位以内に入るというのは非常に高い目標です。過去、オリンピック前年の世界選手権で日本のフォアが11位以内に入ったことは1度もありません。しかし、ただ手をこまねいている訳ではありません。もうやるべきことは分かっています。残り8ヶ月間、徹底してトレーニングを続けていきたいと思います。」(片岡) |
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軽量級女子ダブルスカル 福本 14位
軽量級女子ダブルスカルには当ボート部から福本温子が日本代表として出場した。福本は当種目で世界と戦うのは初めてだが、6月にドイツで開催されたワールドカップ第2戦では軽量級女子シングルスカルで日本女子としては初のAファイナル進出を決め5位入賞、続く7月の世界U23選手権(23歳以下の世界選手権)では軽量級女子シングルスカルで銀メダルを獲得する快挙を達成し急成長しているため、今大会の結果にも期待が高まっていた。 予選ではカナダ、ギリシャ、中国、イタリアという世界トップクラスのクルーと同組になり、序盤から勝負をさせてもらえず5位で敗者復活戦へ進むこととなった。敗者復活戦でも本来の力を発揮することができず、序盤から他国に引き離される展開となり5位でCファイナル(13位~16位決定戦)へ進んだ。 Cファイナルではオランダに先行を許したものの、少しずつ本来の漕ぎを取り戻しフランス、ポーランドを抑えて2位でゴール。全体では14位という結果となった。 2012年のロンドンオリンピックへの出場権を獲るためには、来年2011年の世界選手権(スロベニア:ブレド)で8位までに入賞しなければならないため、今大会の14位という結果は決して満足できるものではないが、今大会での敗戦、経験を糧に、更なる飛躍を目指して頑張ってほしい。 |
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第16回アジア競技大会 レースレポート
◇◇Crew JAPAN ~第16回アジア競技大会 金・銀メダル獲得~◇◇
11月13日~19日、「第16回アジア競技大会」が中国の広州国際ボートセンター(2000m)にて行われ、日本代表として当社からは軽量級男子舵手なしフォアで佐藤芳則、片岡勇が2大会連続の金メダル、軽量級女子ダブルスカルで福本温子が銀メダルという結果を残しました。
軽量級男子舵手なしフォア 金メダル獲得!
軽量級男子舵手なしフォアには当社から佐藤芳則と片岡勇の2名が日本代表として出場した。佐藤、片岡は前大会(2006年:カタール)でも同種目で優勝しており、昨今の国際大会の成績からも連覇が期待された大会だった。 予選では序盤からインド、香港との接戦となったが、1000m地点で僅かに後れを取り3位で通過。しかし後半戦に入りインド、香港のスピードが鈍るなか日本は一気に抜け出すと、最後まで安定した漕ぎで首位をキープし、1着でゴール。順当に勝ち上がった。 迎えた決勝ではスタートからトップに立ち有利な展開でレースを進め、後半インドがその差を徐々に詰めてきたものの、ラストスパートで一気に引き離し終始先頭を譲ることなくゴール。2大会連続の金メダル獲得となった。 |
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漕手コメント | ||
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「前回のドーハ大会(2006年)に続き、4人とも2大会連続で金メダルを獲得できて、大変うれしいです。 ハードスケジュールで世界選手権や移動の疲労が抜けずにベストコンディションではなかったのですが、前半でしっかりリードを奪い、中盤以降は他国クルーを見ながらの理想の展開を作ることができました。」(佐藤) |
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軽量級女子ダブルスカル 銀メダル獲得!
軽量級女子ダブルスカルには当社から福本温子が日本代表として出場した。予選では強豪中国と同組に入り、スタートから圧倒的なスピードを出す中国に対し、日本は後れを取る展開。中盤はなんとか喰らいついたものの2着でゴール。敗者復活戦へ。 敗者復活戦ではスタートから1000m付近まで韓国、イランとの接戦となったが、1500m地点ではイランを引き離し、さらにラストスパートでは韓国を引き離し1着で決勝に進出。 迎えた決勝では序盤こそ他国に先行を許したが、中盤に入ってからは安定したスピードをキープし、他国が徐々に後退していく中、日本が前に出ることに成功し1500m地点を3位で通過。さらに、ラストスパートでは韓国を一気に突き放し2位でゴール。 序盤の出遅れが響き中国には一歩届かなかったものの見事銀メダルを獲得した。 |
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漕手コメント | ||
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「世界選手権14位、アジア大会2位と銀メダルは獲得したものの・・悔しい気持ちでいっぱいです。 今シーズンを振り返ると、勝つ喜びと負ける悔しさと半々で、とても濃いシーズンとなりました。 日本の代表として世界で戦うという誇りを改めて感じました。 世界選手権では、相手にもされないほどの差で負けてしまい、悔しい思いをしました。この経験を来シーズンにつなげて頑張ります!!」(福本) |
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